Kubota People

クボタピープル

※掲載内容は取材当時のものです。

アジアから中南米まで、
クボタの建機で
世界に貢献したい。

GLOBAL INDEX December 2019
小川 恵梨子
Eriko Ogawa
建設機械営業部 営業第四グループ 2007年入社

南米で感じた日本製品への信頼の高さ

大学では、外国語学部でスペイン語を専攻していました。その間、南米ペルーに1年間留学し、南米各国を旅する機会を得ました。そこで各地域の人々から聞いたのは、日本製品に対する厚い信頼の言葉でした。この経験から、世界に誇れるモノを作っている企業で働きたいと考えるようになりました。数ある工業製品の中で、私が注目したのが建設機械です。都市を造り、国を造るために欠かせない建設機械は、人の暮らしを良くすることに直結していると感じたからです。特にクボタは企業メッセージとして、社会の役に立つという理念を明確に打ち出していたことに共感を覚えました。

入社後の配属も希望が叶い、建設機械事業部へ。これまで一貫して建設機械の販売・マーケティングに携わっています。所属する建設機械営業部は市場ごとにグループ化されていますが、私はこれまで日本、北米、欧州とメジャー市場の担当を経験してきました。現在はこれら3大市場以外の、新市場を開拓するチームに所属しています。アジア各国をはじめ、中南米やアフリカなど広い地域をカバーしています。

大切なのは相手の真意を理解した上で
アクションを起こすこと

特に注力しているアジア市場における難しさは、経済規模や経済発展と連動して、需要成熟の度合いが国によって大きく異なることです。たとえば、インドやインドネシアなどは、これから本格的にインフラや都市基盤整備が進められる国です。そこで必要とされるのは、クボタの建設機械の認知度向上活動や、現地社員を対象にした営業・サービストレーニングの実施など、需要創出するための地道な活動です。一方、中国市場ではすでに市場が形成され、競合他社とどのように競っていくかを考えることが日常の活動の中で強く求められています。特に地場メーカーが急速に台頭している中、どう生き抜いていくか、市場の声を踏まえた最適な販売戦略が求められています。

これまでさまざまな市場と向き合ってきた過程で、相手が本当に求めているものを考えることが大切だと感じるようになりました。中国市場を担当しているとき、1.5トンと3.5トンの機械をラインナップしていましたが、その間の2トンの機械にも市場ニーズがあるとの情報を得ました。どのメーカーも製品導入をしていないセグメントであったため、社内はその情報に懐疑的でしたが、私は現地調査に赴き、お客様へのヒアリングを通じて事業性を調査する活動を行いました。粘り強くお客様の真意をヒアリングして調査を行った結果、中国市場で2トン機が必要であることが分かりました。お客様が求めておられるものを関連部門に丁寧に説明し、導入までこぎつけることができました。現在中国市場において多くのお客様から2トン機は支持されています。相手の求めるものを考え尽くすことは、以後私が仕事に向き合う上での基本スタンスとなりました。

建機・アジア会議の企画運営を経験し
手にした達成感と成長の実感

建機・アジア会議の運営も強く印象に残る仕事の一つでした。アジア・太平洋地域のディーラーやディストリビューター11社計28名が参加する大規模なもので、韓国・ソウルで開催されました。会議の企画から参加者のスケジュール調整、資料作成、当日の通訳業務などあらゆる面に携わりました。会議は成功裏に終わり、単に建機を拡販していこうというだけではなく、クボタの建機で広く社会に貢献していくという参加者たちの思いが感じられる会議でした。会議の運営、多くの人との交流を通じて確かな達成感と成長を実感できた取り組みでした。

現在私は、育児中であり時短勤務を利用しています。そのためかつてのように各国を飛び回るのではなく、メンバーのサポート業務が中心です。中でも自分のミッションと自覚しているのが、若手社員の育成です。成長のためには、多くの経験、あるべき姿のイメージ、そして目的意識が重要だと考えています。さまざまなことにチャレンジできる環境を作り、メンバーそれぞれの想いに寄り添って、その成長をサポートしていきたいと考えています。そして育児が一段落した後は、再び前線に立ちたいです。そのときには私の原点である、中南米の市場開拓に携わることができれば嬉しいです。

建機・アジア会議に集まったアジア・太平洋地域のディーラーやディストリビューターたち(後列右から4人目が小川)