Kubota People

クボタピープル

※掲載内容は取材当時のものです。

お客様との信頼関係を機軸に、
クボタの膜を東南アジア各国へ。

GLOBAL INDEX December 2018
阪口 遼
Ryo Sakaguchi
(株)クボタ
膜システム部 技術グループ
2016年入社

大学院でベトナムの河川を研究
環境改善に貢献したいという志

大学院では、ベトナムの河川の水質汚濁と、住民の衛生状況の改善検討を研究テーマとして取り組んでいました。ベトナムでフィールド調査を行っていたとき、河川に汚水を排水した人だけでなく、河川の汚染に直接関与していない人も同様に、環境・衛生面で被害を受けている実態を知りました。このような環境問題は発展途上国に多く、その改善に実際に携わりたいと思うようになったのです。そのためにはアカデミックな場ではなく、事業を通して人の生活環境の改善に貢献できるフィールドに進みたいと考えました。クボタは水処理の分野で、発展途上国を中心に海外での実績が多く、私にとって絶好の企業と感じ入社を決めました。私が所属している膜システム部は、排水処理に使う膜のろ過装置(液中膜)を販売しており、私は技術の立場から、現在、主に東南アジア各国のお客様にアプローチし、排水処理施設へ当社の膜を採用してもらう活動を行っています。

課題を共有し同じ目線に立つ
お客様と同じベクトルを向く

ベトナムのプラントメーカーに、排水処理場建設にあたり、クボタ製品採用を働きかけるPR活動を行ったことがあります。事前に調査をすると、以前にクボタの製品を使っていただいた実績があったものの、運転の部分で問題があり、クボタにいい印象を持っていないことが判明しました。そこで私は、実際に起きている問題の原因、その改善案などをまとめ、解決のために必要なことを現地でお客様と議論する時間を設けました。お客様がどういうところに問題を抱えているのか、同じ目線で共有することで信頼関係を構築、同じベクトルを向くことができたと感じています。その後、案件の引き合いが多数来ており、ぜひ受注につなげていきたいと思っています。課題を共有し同じ目線に立つこと、それによる信頼関係醸成の重要さを実感した取り組みでした。

排水処理にMBRの導入を検討しているパームオイル工場の視察。
インドネシアにて。一番左が阪口

世界に広く目を向けて
オールクボタで取り組みたい

サービス、技術を含めてクボタを高く評価していただくということは、実際にお客様と会って深く関わり、製品や技術を説明する中で、信頼関係を築いていくことにほかなりません。その結果として、お客様にクボタというメーカーと、その製品を「いいものだ」と認めてもらえることにやりがいを感じています。今後、今まで以上に現場に出向いて、お客様へ製品の使い方の指導や技術サービスを提供する経験を積むことで、伝える能力やプレゼンテーションスキルを磨いていきたいと思っています。現在のクボタの膜事業は、国内を中心に膜販売とエンジニアリング(プラント自体の設計や建設)をセットにしたトータルな提案を行っていますが、将来的には世界中でクボタがトータルに水処理事業を提供できるようになればという想いがあります。現在、クボタの膜は世界約6,000ヶ所に導入されています。そのうち海外は約2,000件。学生時代に抱いた発展途上国の人々の生活環境改善に貢献したいという志を実践するためにも、広く世界の国・地域に目を向けて、クボタの排水処理事業を普及拡大していきたいと思っています。