Kubota People

クボタピープル

※掲載内容は取材当時のものです。

欧州大陸を奔走、
アフリカ市場開拓を射程に。

GLOBAL INDEX December 2017
金井 美都
Mito Kanai
クボタメンブレンヨーロッパLtd.(KME)
エリアマネージャー
2005年入社

クボタ入社はロンドン、液中膜の技術営業に

日本の大学院で修士課程修了後、教授の推薦により、ロンドン大学クイーンメリー校の博士課程に進学しました。専攻は物理化学で表面構造分析の研究に取り組みました。対象としたのは窒素内包炭素物質「フラーレン」。医薬品の新材料や有機LED、新しい太陽光パネルや水素貯蔵など、多彩な用途展開の可能性を秘めている分子です。博士課程修了後、ロンドンに本社を置くクボタメンブレンヨーロッパLtd.(KME)に入社しました。理系出身ということで技術の研修を受け、液中膜技術営業のフロントに立つことになりました。
 私が所属するKMEは、2001年に設立された液中膜の販売、アフターサービスなどを行う拠点。MBR(MembraneBioreactor)排水処理場で使われる液中膜を欧州、アフリカ、中東、南米の、主にエンジニアリング会社やコントラクターに新規販売するとともに、技術的なサポートとアフターセールスも行っています。私はエリアマネージャーとして、イギリス、アイルランド、オランダ、ベルギー、北欧、南アフリカを担当しています。

MBRを導入したプラントを視察する

お客様の課題解決を通じた信頼関係の構築が武器となる

具体的な私の活動は、担当エリア各国のコンサルタント、エンジニアリング会社、コントラクター、エンドユーザーへのアプローチが基本となります。たとえば新たな排水処理施設案件があった場合、要となる排水処理にクボタの液中膜採用を働きかける活動です。同時に、既存施設の交換膜案件も含めて、直接エンドユーザーとやり取りすることも増えています。クボタが提供する液中膜は、かつては北米の企業とシェアを二分していましたが、現在は中国や韓国・台湾の膜メーカーが低価格を武器に欧州市場に乗り出しており、厳しい競合の中にあります。その中でいかにクボタ液中膜の拡販を実現していくか。やはり、当社の優位性の訴求に加えて、地道な訪問を重ねていく中で信頼関係を築いていくことが必須であると実感しています。クボタの液中膜でスペックインし、より多くの新規案件を獲得することは常に変わらない目標ですが、同時に既存のお客様との持続的な関係構築も重要なミッションです。そのためには密にコミュニケーションを取り、技術課題の把握に努め、お客様とともに課題解決に努力していく姿勢を大切にしていきたいと考えています。
 今後、私が開拓したいマーケットは南アフリカ。欧州、特に西欧はインフラ整備がほぼ終了している中、今後、大きなビジネスチャンスを有しているのが、インフラが未整備な地域も残るアフリカと考えています。すでに他の担当者がアフリカ市場開拓を進めていますが、私も担当の南アフリカのみならず、幅広い視野でアフリカ市場の開拓に臨んでいきたいと思います。