GLOBAL INDEX December 2015 元木 理 | PEOPLE | GLOBAL INDEX|株式会社クボタ

Kubota People

クボタピープル

※掲載内容は取材当時のものです。

常にユーザーを
イメージする
“トラクタ開発者の視点”

GLOBAL INDEX December 2015
元木 理
Aya Motoki
トラクタ技術部
E501プロジェクトチーム長
1998年入社

国内から海外へ開発者として得た喜び

入社以来、一貫して中型トラクタの開発に携わっています。機械工学を専攻した大学時代から、自分が描いた図面からモノが出来上がっていくことに魅力を感じていました。クボタは、モノづくりに対する会社としての熱意が感じられ、また、技術職の女性採用に前向きであったことにも強く惹かれ入社を決めました。
当初、私が担当したのが国内向けの中型トラクタで、主に電装部品の設計に携わりました。入社5 年目からキャビン(運転室)の開発を担当。それまで四角い箱型形状であったキャビンから丸みのあるキャビンを採用しました。中型トラクタでは初めての導入ということもあり、思うように試作機が作れず、悪戦苦闘の日々でした。それでも諦めずに開発を進めて、最終的に量産までこぎつけることができました。この製品は、その後「2007 年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人 日本デザイン振興会)」までも受賞することができ、開発者として大きな喜びを実感できました。
次の節目となったのが、入社11 年目に海外向け機種の担当となったときです。対象国はアメリカ。新機種開発のために渡米し、シカゴからテキサスまで各地のディーラーを回り市場調査を行いました。そして開発計画にそのときの要望を加えて市場に投入したところ、大ヒット商品へと繋がりました。後にアメリカを訪れた際に、ディーラーの方から「このトラクタはとても人気でよく売れている」との言葉をいただくことができ、とても感激したのを覚えています。

市場調査の合間の休暇で(ワルシャワ コペルニクス像の前にて)

クボタのトラクタを世界中に届けたい

現在はヨーロッパエリアを担当しています。新機種投入にあたって、市場での優位性を確保するため、アメリカのときと同様に、ヨーロッパへ市場調査に行きました。ヨーロッパでは多様なインプルメントが使われており、国によって作業スペースの違いやユーザーのニーズはさまざまです。また、ヨーロッパにはレギュレーションがあり、それをクリアしなければなりません。コストを睨みつつ、ニーズに応えるトラクタをいかに生み出すか。現在、チーム長としてメンバーをまとめながら、試行錯誤を繰り返しています。そのとき常に心がけているのは、トラクタを使うユーザーをイメージすること。自分がユーザーであれば、そこに何を求めるか、その視点が開発を前進させる力になります。
トラクタ開発の仕事は、市場に投入するタイミングに合ったニーズを的確にキャッチすることが不可欠です。同時に痛感するのは、営業や製造、サービスと一致団結した総合力で市場に臨むことの重要性です。それが、グローバルメジャーブランドへ進化するために必要なことだと感じています。
クボタには、常に今の自分よりも一つ上の課題にチャレンジできる風土があります。その環境の中で、中型トラクタのエキスパートへと成長し、より優れたクボタのトラクタを世界中に届けていきたいと思っています。