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この地球で人と食が豊かであるために。
クボタが切り拓く「未来農業」

コンバイン・KSAS

世界人口の増加による食料不足、食の安心・安全問題、歯止めのかからない農業人口の減少…… 食料が人々の生活に欠かせないものだからこそ、その問題は私たちに大きな影響を与えます。農業とともに歩むクボタは、これまで、真摯にその現場と向き合ってきました。
農家の収益向上、市場に対して製品価値の高い農産物、競争力ある農業経営を生み出す「未来農業」の実現で、食の未来を変えたい。業界最高峰の食料生産技術と双方向のICTを融合したコンバインとクボタスマートアグリシステム(以下KSAS)で、挑戦と進化は続きます。

農家が直面する課題に寄り添いたい

異常気象や人口増加などで世界的な食料不足が心配されるなか、食料の半分以上を輸入に依存している日本。食料自給率は近年約40%と、主要先進国の中で最も低い水準を示しています。おもな原因のひとつに、農業従事者の高齢化と後継者不足から、農業人口の減少が進んでいることが挙げられます。

若手が熟練者と同じ品質の作物を生産できるようになること、農家1戸当たりが手掛ける圃場(作物を栽培するために区画された田畑)の拡大、安定した収穫による利益と競争力の獲得、ひいては新たに農業を志す人材の啓発が急務です。生産現場や市場の切実な声をうけ、クボタは豊かさを生む農業経営に貢献する製品開発を決意しました。

  • 農林水産省調べ
販売農家数は約43%減少しているが、一農家あたりの経営耕地面積は約74%増加

“味の分かる”コンバインが誕生するまで

農業機械で業界を40年にわたってリードしてきたクボタは、2012年、驚くべき発想の開発に打って出ます。

収穫作業と同時に、収量だけでなく食味を測定できるセンサを開発できないか。コンバインの部門が、自社の計測システム部門に要請したのです。もとより精密機器メーカーにも劣らない分光分析技術を有していたクボタには、近赤外分光分析法を応用した非破壊で米の食味を測る『味選人』や青果物の糖度を測る『フルーツセレクター』という製品がありました。これを応用して、コメの食味の決め手となるタンパク質と水分含有率を収穫しながら測定するねらいです。農家は目に見える成分データをふりかえることで、翌年の作物と肥料を計画的に改善できます。

近赤外線分光法による米の食味測定のイメージ

しかし、これまでの製品は比較的良好な環境下で使用されることを前提に開発されてきたため、保有技術の粋をもってしても、実際の現場で使えるものになるまで試行錯誤の連続でした。農作業につきものの振動・水・熱・塵埃は精密なセンサの大敵。搭載に耐えうる強度も必要でした。技術部門・営業部門が連携し全国の圃場をまわり、2週間~1か月の間隔でコメや大麦・小麦の分析と検証を丹念に繰り返しました。3年間で3,000以上の検体を精査し、2014年、ついに業界初となる食味・収量センサ搭載コンバイン『ダイナマックスレボ』の製品化が実現。農業の新時代が動き出した瞬間でした。

農業の現場を徹底サポートしたい!
その一心で生み出した、双方向のKSASクラウドサービス

技術を革新しただけで終わらないのがクボタの在り方です。実地で最大限に生かしてもらうため、現場を密にサポートするシステムを考案。食味・収量コンバインを運用して得たビッグデータを活用し、“根拠に基づく”農業経営を支援すべく、ICTサービスKSASを同2014年に開始しました。

日本の農業は、作物の品種改良については進んでいるものの、営農自体は旧態依然として、他の先進国に後れを取っています。経験や熟練者に学んだことの繰り返しと勘を頼りに成長していくのは非常に厳しく、今後データに裏打ちされた効率化が不可欠です。

農業機械と連携し、高品質な作物の安定生産をサポートするKSAS

「農業を科学し、見える化した」KSASはシステム上、農業経営者と作業者、クボタのサービス部門がリアルタイムでつながっています。作業記録や営農データの蓄積と取り出し、農業機械の稼働状況の共有などが簡単瞬時に行え、作業効率や生産性、収益の向上に直結。最大の特長は、現場が計画の修正や当日の圃場を見て急きょ判断した内容を、中央と双方向にフィードバックできる強みで、臨機応変な経営設計が可能になります。また、個々の農家だけでなく、地区全体での圃場のレベルアップが見込めることも、データから実証されました。KSASは今も日々改良が進んでいます。

KSASにより、米の収量・食味を改善

「未来農業」を切り拓く クボタの終わりなき挑戦

食味・収量コンバインの開発とKSASのサービス提供により、農業の新たな扉を開いたクボタ。次なるビジョンに向かって独自技術の限りを結集し、人と食の豊かな明日を創り出そうと取り組んでいます。KSASのデータをいっそう精査し、気象状況や地域の特性に適した営農で、競争力を高められないか。優れた製品価値の作物を多く市場に出せるように販路拡大のサポートも展開したい。穀物以外、例えば大豆やコーンに食味センサを応用し、世界の農業にも変革をもたらすことはできないか……食料生産に関する研究と挑戦に終わりはありません。

すべては現場に寄り添い、未来を切り拓くために。必要な英知と熱意はクボタに内在しています。

「組織横断チームで技術を結集、3年で業界初の開発・製品化を成し遂げました」農業機械総合事業部
高原 一浩
北原 麻央

電装機器事業部
森本 進

日本の農業が抱える課題の解決を支援することは非常に重要です。分光分析技術をリードする存在で、現場と密接につながっているクボタだからこそ、切実なニーズを汲み取ることができます。
コンバインの基礎研究やコメの成分分析に長く取り組む私たちにとっても、食味・収量コンバインの開発は新たな挑戦でした。安定した環境で行うべき測定を、熱や水・塵埃・振動の絶えない農作業の現場で可能にすること、コンバインに搭載することなど、非常識に近い挑戦だと当初は思ったものです。3年間で製品化できたのは、自社内に高い技術力を擁しなおかつ組織を超えた共同作業のおかげだといえます。
刈り取りながらタンパクや水分含有率がメーターパネルに表示されるのを見て、「こういうものを求めていた!」と即決で購入された方もいらっしゃいました。私たちの開発成果が、ゆくゆくはJAなどの生産団体だけでなく、一般の個人農家にも普及して、日本の農業が活性化することを願いながら、これからも鋭意研究を進めていきます。

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