<講評> この地に永く続く民族芸能の念仏踊りを踊る一人の少女をアップで捉えた作品で、花飾りを付けた妻折笠で表情は読み取れませんが、この伝統芸能を守り抜こうとする少女の強い思いが伝わってきそうです。作品画面一杯に人物の上半身を置き、差し出した右手の指先を見せないという常識外れの構図が大胆で、この作品に不思議な力を与えています。