<講評> うららかな春の一日を象徴するような、また、幼い頃に口ずさんだ懐かしい歌を思い出すような、伸びやかで優しい印象を受ける作品です。この作品のモチーフを強調するために、色温度を上げてプリント全体の印象を温かみのあるものにして見せる一方で、画面の手前全面に黄色の菜の花畑を拡げて見せたことで、ややもすると単調になりがちな作品の色彩表現に一工夫を凝らしていることが見て取れます。