<講評> 祭りの櫓を取り囲む見物人に向けた少女たちの優しい視線が素敵です。二本の撥を両手に持つ少女が、ポーズを決めた瞬間を見逃さずに撮った作品で、櫓の周辺の煩雑な背景を写し込まず、画面を整理して撮影したことが被写体の存在を際立たせることに繋がりました。こうした作品の場合、シャッタースピードの緩急が問われがちですが、この作品に関しては、被写体の動きを止めて撮ったシャッタースピードが活かされました。