<講評> 絶好の撮影ポジションでカメラを仰角に構え、被写体が背景に溶け込んでしまうことを避けたカメラアングルが秀逸な躍動感に溢れた作品です。疾走する二頭の馬を、わずか数秒の時間の中で的確にフレーミングしてワイドレンズで撮り収めた作者の撮影能力を高く評価します。また、騎乗の少年の掛け声や、馬の荒い息遣いと蹄の音までもが聞こえてきそうな作品につけたタイトル「翔ぶが如く」も、この作品の鑑賞と理解の補助線として有効でした。