<講評> 堀を行く小舟を取り巻く大勢の見物人やカメラマンの視線を受けながら、にこやかにほほ笑む三人の官女と稚児たちの笑顔が素敵です。折からの強い日差しを受けて複雑に反射するお堀の水面や稚児たちの天冠、それに祭り装束の色彩を飛ばしてしまうことなく撮り収め、「ひな祭り」に相応しい、この頃の暖かな色彩の表現に成功しました。