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ニュースリリース

平成17年12月25日
 
旧神崎工場周辺の石綿健康被害への対応について

 当社は、本日開催されました「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」(以下、「患者と家族の会」)に出席し、治療を受けておられる方やご家族の皆様方に対し、旧神崎工場周辺の石綿健康被害に対する当社の考え方をご説明すると共に、お見舞金制度に代わる、さらに踏み込んだ新たな対策を検討していくことを表明いたしました。

 政府が進める「石綿による健康被害の救済に関する法律(案)」(以下、「アスベスト新法」)の法案成立前の時期ではありますが、支援団体、治療を受けておられる方やご家族の皆様からの強い要望があり、本日、ご説明することといたしました。

                                記

1.本件に関する当社の見解

(1)当社の石綿と旧神崎工場周辺住民の方々の健康被害との関係について

 当社は、旧神崎工場における石綿の取り扱いが、既にお見舞金、弔慰金をお支払いした方々の健康被害の原因であると特定するだけの根拠を見出すには至っておりません。
 一方で、旧神崎工場から石綿が飛散しなかったとは言い切れず、周辺住民の方々にご迷惑をお掛けした可能性は否定できないと考えております。

 当社は、周辺住民の皆様方の中に健康被害者が出ている事実を厳粛に受け止め、石綿を取り扱った事業者として道義的責任を感じ、本日「患者と家族の会」の席上、治療を受けておられる方やご家族の皆様方に対し、お詫びとお見舞いを申し上げました。また、お亡くなりになられた方々に対しても、弔意を表明いたしました。

(2)新たな対策を検討する背景

 当社は、本年6月に、「旧神崎工場周辺の石綿疾病患者並びにご遺族の皆様に対するお見舞金制度」(以下、「お見舞金制度」)を制定し、本日までに46名の方々にお見舞金または弔慰金をお支払いし、その都度、皆様方から実情やご要望をお聞きして参りました。

 当社は、健康被害の原因が現時点では明らかでないことを踏まえた上で、企業の社会的責任という観点から、治療を受けておられる方やご家族の皆様方のご要望にお応えするため、さらに踏み込んだ対策を検討する必要があると判断いたしました。



2.今後の対策
  
 当社は、本日「患者と家族の会」の席上で表明した、お見舞金制度に代わる新たな対策と共に、医療支援構想についても検討いたします。

(1)お見舞金制度に代わる新たな対策の検討

 今後、支援団体、治療を受けておられる方やご家族の皆様との対話を続けながら、厳しい現実と向き合っている皆様の負担を少しでも軽減し得る対策を、「アスベスト新法」成立後速やかに実施できるよう、平成18年4月実施を目途に準備を進めます。
  
(2)医療支援構想
   
 医療・研究支援のための基金創設や、近隣の医療機関との連携による早期診断方法の研究・治療支援、寄附講座への寄付等、幅広く支援する構想について検討を進めます。

 中皮腫等の石綿起因の疾病については、現在、残念ながら的確な診断方法が確立しておらず、また有効な治療法・治療薬に乏しいために、治療を受けておられる方に対して早期に適切かつ十分な治療ができない状況にあります。

 そこで、当社は、過去石綿を利用して事業活動を行ってきた企業として、石綿起因の疾病に関する治療・研究を推進するために医療支援構想について検討いたします。

                                                                   以 上



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