阪神淡路大震災で阪神地区事業所が被災
1月17日未明に発生した阪神淡路大震災で当社従業員Tや家族、家屋に大きな被害が発生したほか、多くの事業所で建物や設備が損傷を受けました。当社では、クボタ労働組合連合会と連携をとりながら被害状況の確認と救援活動を実施。全国の各事業所から寄せられた救援物資は、被災した従業員だけでなく各地の避難所にも届けました。また、研修施設や保養所、本社体育館を復旧関係者などに開放したほか、兵庫県対策本部へミニバックホー10台、キャリア10台を提供。小型建設機械の特性を発揮して狭い場所でも活躍し、復旧支援に大きく貢献しました。
中国で石油化学市場向け鋳鋼品の製造を開始
低コスト・高品質・短納期という多面的なニーズに応えるため、従来の海外調達の考え方を一歩進め、当社としては中国で戦後初めての合弁会社「江蘇標新久保田工業有限公司」を設立しました。市場の国際化が進むなか、中国国内向けだけでなく日本や東南アジア向けの輸出拡大も目指し、石油化学向け反応管や鉄鋼向け熱処理炉用チューブ・ロール類の製造・販売を開始しました。
中国でコンバイン事業を展開
中国江蘇省の蘇州工業園区で合弁会社「久保田農業機械(蘇州)有限公司」を設立し、自脱型コンバインの製造・販売・サービスを開始しました。第1段階として年間1,200台を生産するとともに、中国での部品調達を拡大して中国市場に適した新型モデルも開発。さらに、中国製部品の日本への調達を進めてコストダウンを図っています。また、この年、中国では1954年以来といわれる大洪水によって甚大な被害が発生したため、当社は蘇州市を通じて洪水災害対策義援金を寄贈しました。
水中ダイオキシン分解装置が受賞
当社が開発した「水中ダイオキシン分解装置」が「98年日経優秀製品・サービス賞」の優秀賞を受賞しました。この製品は、廃棄物処分場の浸出水などに存在するダイオキシンや農薬などの有害物質を分解・無害化するもので、平成10年に国内1号機が稼働して水中のダイオキシンを検出限界レベルまで低減する成果をあげていました。受賞した賞は、日本経済新聞などに掲載された製品やサービスを対象に、担当記者の推薦や著名人の最終審査によって表彰するもので、この年は約15,000点のなかから56点が選ばれています。
液中膜の海外事業を積極展開
当社では平成13年にロンドンで「クボタメンブレンヨーロッパLtd.(KME)」を設立するなど、下水・汚水処理をおこなう「液中膜」の販売を海外で積極的に展開してきました。当初は欧州や北米が中心であった市場も、経済が発展する中東やアジアへと広がり、需要が急激に伸びています。一方、市場の広がりとともに競合メーカーも増加。当社では20年以上前から培ってきた豊富な実績と高度なエンジニアリング力で高い評価を獲得して競争に打ち勝ち、世界各国で次々と事業を拡大しています。
国内全事業所でISO14001認証を取得
平成9年11月に茨城県・筑波工場でスタートしたISO14001(環境マネジメントシステムに関する国際規格)認証取得は、各地の拠点に広がり、13年3月に茨城県・鹿島工場および大阪府・大浜工場が取得したことで、国内全生産拠点での認証取得が完了しました。その後も海外の生産拠点などでISO14001認証取得に向けた取り組みを続けるとともに、エネルギー使用量やCO2排出量の削減、産業廃棄物の再資源化などグループの総力をあげてさまざまな環境保全活動を展開しています。