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クボタ米国販売子会社がカリフォルニアからテキサスへ本社移転なぜ、アメリカのクボタはテキサスへ引っ越したのか?

2017 . 05 . 31 / Wed

なぜ、アメリカのクボタはテキサスへ引っ越したのか?

文:クボタプレス編集部

アメリカ合衆国のすべての州の中で最多の農場数と最大の農場面積を持ち、人口は約2700万人とカリフォルニア州に次ぐ全米第2位を誇るテキサス州。そのテキサスの地へ、クボタの米国販売子会社・クボタトラクターコーポレーション(KTC)が、カリフォルニア州から本社を移転。テキサス州グレイプバイン市の新天地で、新たなスタートをきりました。

1972年からカリフォルニアに拠点を置き事業展開してきたクボタ。45年を経て、なぜ、いま本社をテキサスへ移転したのか。その背景は、クボタがテキサス州の北に位置する中西部を注力市場として見据えていることにあります。

農機も建機も、今後の重点市場はテキサスに近い中西部

まず、昨年から本格投入を開始した170馬力の畑作用大型トラクタ・M7シリーズ。クボタはアメリカでは40馬力以下のコンパクトトラクタの市場で高いシェアを持ち、ユーザーに愛されるブランドとして成長してきましたが、M7を皮切りにさらに積極的に農業市場へ打って出ようとしています。

家畜用の干草をつくるための小〜中規模農家の市場には、2016年グループ会社となったクバンランド社の干草用インプルメント(インプルメント=トラクタがけん引するさまざまな作業機械のこと)を、クボタブランドで展開。

そして、住宅着工数の回復などに支えられて伸びを見せている小型建機の市場では、2015年新開発のスキッドステアローダの販売を開始し、世界トップシェアを誇る6t以下のミニバックホー、 ホイールローダ、コンパクトトラックローダとあわせてフルラインアップがついに完成。さらなる事業拡大を推し進めています。

ホイールローダー

ホイールローダー

ミニバックホー

ミニバックホー

コンパクトローダー

コンパクトローダー

スキッドステアローダー

スキッドステアローダー

なお、スキッドステアローダは、建設現場だけでなく畜産を中心とした農業市場でも広く利用される機種。昨年から投入した大型トラクタ・M7シリーズ&干草用インプルメントとのシナジー効果も期待できます。

新本社のあるテキサス州からアメリカ中西部は、両者とも標準時間帯が同じ(米国中部時間)で、飛行機でも片道1時間程度。ディーラーやカスタマーのところへ直接出向いて、現場の情報を製品開発に反映させるというクボタの強みが、本社移転による中西部へのアクセス向上により、さらに磨きがかかり、事業の発展にドライブをかけることが期待されています。

テキサスではKubotaは“数ある日系企業のひとつ”ではない

テキサス新本社の開所式には、テキサス州知事とグレイプバイン市長も列席。終始なごやかな歓迎ムードのなかでセレモニーが行われ、複数の現地メディアにニュースとして報道されました。テキサス移転に際し、現地で新たに約120名の従業員を採用することになりましたが、「『Kubota』で働きたいという人たちが応募してきてくれて、さほど苦労はありませんでした」とKTCの担当者はいいます。

「そもそも、移転前からトラクタ、建機の全米売上の1割近くをテキサスが占めていて、『Kubota』のプレゼンスおよび認知度は、東京や大阪と比べてもかなり高いといえる状態だったのです。

カリフォルニアの旧本社では、従業員本人や家族、身近な友人や親戚にクボタ製品のユーザーはほとんどいなかったと思います。でも、テキサスではその逆。まわりにクボタユーザーを探すのは難しいことではありません。

テキサスでの『Kubota』のイメージは、品質が良い、信頼性の高い製品を提供している会社だということ。新本社があるグレイプバイン市はダラス・フォートワースという全米有数の大都市圏にあり、景気も良く求人数も多い売り手市場ともいえますが、わたしたちが募集を開始すると『Kubota』で働きたいという人たちが数多く応募してきてくれました。

カリフォルニアでは、数ある日系企業のひとつという位置づけだったかもしれません。でも、テキサスでは、『Kubota』は『Kubota』なんです。今後は、近隣の大学などとも提携して、優秀な人材を確保していきたいと思っています」(KTC担当者)

テキサスへの本社移転。それは中西部に近いという事業戦略上の地政学的な要素だけではなく、『Kubota』が身近なブランドとして認められ、『Kubota』のユーザーやファンが多く住む新天地への引っ越しでもありました。北米でのさらなる事業の発展を目指して、地域とともに歩むクボタの新たな挑戦が始まろうとしています。

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