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産地はどこ? 品種と相性ピッタリの食べ方は?《おいしいお米自慢》実食レポート! えり抜き7選、くらべてみました

2018 . 11 . 30 / Fri

《おいしいお米自慢》実食レポート! えり抜き7選、くらべてみました

文・写真=クボタプレス編集部

秋は深まり、全国に新米が出回る“実りのとき”を迎えています。そこで、クボタプレス編集部が注目する新しい品種のお米、誰もが知っている人気のブランド米など、よりどり7種の食べくらべを企画しました。箸が進む、いろいろなごはんの友もあわせて用意。それぞれのお米の特長とぴったり合う、おススメのおかずと一緒に紹介していきましょう。

知っていました? 名前からして気になる新種・レア品種

『淡路おのころ米』キヌヒカリ100%[兵庫県産]

『淡路おのころ米』キヌヒカリ100%[兵庫県産]写真

淡路島の国生み神話に登場するオノコロ島は、神々が日本列島を作ったとき、最初にできた特別な島。その名を冠する、淡路の自然が育んだコダワリの逸品です。農家から直接仕入れて食味値の高いものを選び抜いた、粒より品質(近赤外線分析機を用いて、アミロース・タンパク質・水分・脂肪酸度の4成分を測定し、食味方程式による算出で上位格付け)を誇ります。

『淡路おのころ米』キヌヒカリ100%[兵庫県産]特徴 図

◇おすすめポイント

炊き上がりの米粒は、絹のように艶やかといわれる(キヌヒカリの由来)。

◇食べてみました

  • 粘りはソフトで、あっさりした上品な口当たり。飽きがこなそう。
  • 炊き上がりの美しさから、炊き込みごはんやお寿司など“見せる”ごはん向き。
  • 編集部は、だし入り厚焼き玉子と食べました【写真】。さっぱりしたごはんだからこそ、シンプルなおかずの素朴でやさしい味わいを堪能できました。

『龍の瞳』いのちの壱100%[岐阜県産]

『龍の瞳』いのちの壱100%[岐阜県産]

独自の栽培マニュアルを忠実に守り、契約農家が栽培する水稲品種「いのちの壱」は、コシヒカリ比1.5倍の見事な大粒。品質・粒のサイズ・食味をきびしく検査・鑑定(水分・タンパク質・アミロースを科学的に測定する以外に、実際に試食して味を精査)し、通ったものだけを『龍の瞳』と称します。よりすぐりの珠玉です。

『龍の瞳』いのちの壱100%[飛騨産/岐阜県産/国内産]特徴 図

◇おすすめポイント

  • 胚芽の一部を残して精米するため、栄養価が高い。
  • 精米方法(白米/つやみがき米[一分づき米]/玄米)が選べて、オーダーメイド感あり。

◇食べてみました

  • 炊き上がりは輝くように真っ白、非常に良い香り。
  • 甘さ・粘り・歯ごたえのバランスが程良い。
  • 少し柔らかめ、もっちり×ふっくら大粒がクセになる。
  • 編集部は、鶏そぼろをトッピングしていただきました【写真】。甘辛な味って、白いごはんが本当に進みます! 大粒の品種なので、そぼろと合わせてもポロポロし過ぎず、お弁当にもバッチリ。

『森のくまさん』ヒノヒカリ・コシヒカリ交配[熊本県産]

『森のくまさん』ヒノヒカリ・コシヒカリ交配[熊本県産]写真

開発に約8年の歳月をかけて丹念に作り上げられた極良食味米。父はコシヒカリ・母がヒノヒカリ=お米の代表格を両親に持つ、いわば米界のサラブレットです。文豪・夏目漱石が熊本を「森の都」と称したことで、“森の都、熊本で生産された米”という意味が込められています。童謡のような響きがインパクト大。

『森のくまさん』ヒノヒカリ・コシヒカリ交配[熊本県産]特徴 図

◇おすすめポイント

  • 現在はヒノヒカリと並んで、熊本県産の主要作付け品種。
  • 2012年食味ランキング全国1位、初登場以来5年連続特Aランク。

◇食べてみました

  • 弾力・粘りがあって、充実した食べごたえ。
  • 味がしっかりしていて、とろろや山形だしなど、ネバネバしたおかずと相性がよい感じ。
  • 編集部は山かけ月見ごはんにしました【写真】。淡泊なとろろ・シンプルな卵・ごはんのキレで、立派な一品になりました!

『新之助』500種類交配の良いとこ取り、新品種[新潟県産]

『新之助』500種類交配の良いとこ取り、新品種[新潟県産]

「コシヒカリとは異なるタイプのおいしさをもつ米を提供したい」と品種改良された、新潟県の米研究120周年記念ブランド。1株ごとに米の輝きを確認する新潟独自の手法が採用されています。コクと甘味に満ちた大きな粒が自慢です。食味官能試験の結果、外観・香り・食味・粘り・硬さ、そして総合評価のいずれにおいても、高い評価が得られました。

『新之助』500種類交配の良いとこ取り、新品種[新潟県産]特徴 図

◇おすすめポイント

  • 古米化しにくく、高温下で長期ストックしても高い品質を保つ。
  • 理想的な比率で、タンパク質とアミロースを含有。

◇食べてみました

  • コシの強さ(適度な硬さ)と粘りの両立。噛むほどに甘味が増す。
  • ほかの食材の旨味を引き立てる絶妙な存在感。クセが少なく、たくさん食べられる。
  • 無限ピーマンと絶妙のコンビであること、請け合います【写真】。編集部、無限にお替りしそうでした。

外れなし、やっぱり定番ブランド米

厳選『魚沼産コシヒカリ』純米100%[新潟県魚沼地域産]

厳選『魚沼産コシヒカリ』純米100%[新潟県魚沼地域産]写真

極上米の代表格。全国でわずか2%程度しか収穫されず、とても希少です。昼と夜の寒暖差が大きく、ミネラルほか栄養分を多く含んだ雪解け水が田んぼに流れ込む自然環境から生まれます。日本穀物検定協会が行う米の食味ランキングでは、28年間にわたって特Aを取り続けました(※全国の平均食味値は73点前後のところ、現在も約90点レベル)。

厳選『魚沼産コシヒカリ』純米100%[新潟県魚沼地域産]特徴 図

◇おすすめポイント

  • 天然水と有機肥料のみで栽培。
  • 希少で高級なため、贈答品としても喜ばれる。

◇食べてみました

  • 一粒一粒ふっくらして弾力あり。口に入れた瞬間、独特の甘味と粘りが楽しめる。
  • もっちり感が生きるメニューに(チャーハンや寿司には粘り気が強い印象)。
  • 旨味が主張するので、濃い味付けのおかずにも◎
  • 「濃い味のおかずならば」と編集部が選んだのは、キムチ【写真】。粘りのあるごはんが、辛みと刺激をやわらかに包み込むようなハーモニー!

『あきたこまち』コシヒカリの子[秋田県産]

『あきたこまち』コシヒカリの子[秋田県産]写真

世界三大美人に数えられる平安時代の歌人・小野小町にちなんで、秋田県で開発された品種。歴史は古く、当時の日本米ツートップだったコシヒカリとササニシキに勝てるようにと、コシヒカリに奥羽292号を掛け合わせて、1984年に誕生しました。コシヒカリ譲りの味の良さが特徴です。今日では東北地方はもちろん関東から九州まで、全国的に栽培されています。

『あきたこまち』コシヒカリの子[秋田県産]特徴 図

◇おすすめポイント

  • 旨味・甘味・粘り・歯ごたえなどバランスが良く、完成されたお米。
  • 玄米や発芽玄米にしても、ちょうどよい粘り気がある。

◇食べてみました

  • 繊細で薄味の和食を引き立てる。
  • バランスのとれた旨味・甘味。しっかりした味とキレを持ち合わせ、後味さっぱり。
  • 編集部おススメのおかずは、手軽で万能な山形だし【写真】。お米の歯ごたえと刻んだ野菜・こんぶの食感が、ひたすら良い! もともとは夏定番のお惣菜。食が進まない日も、この組み合わせは元気の味方に。

低アミロースの良食味米『夢ごこち』[富山県産]

『夢ごこち』[富山県産]写真

最後にお届けするのは、コシヒカリから生まれた低アミロースの良食味米。湧き上がる地下水と良質な堆肥に育まれ、安心・安全かつ食べれば“夢心地になる”おいしさだと言われます。ライセンスがあるお米で、種子量・耕地面積は限られていますが、非常にモチモチした食感にハマる人が多く、リピーターは続出しています。

『夢ごこち』[富山県産]特徴 図

◇おすすめポイント

  • 玄米成分中のアミロース含有量(少ないほど粘りがある)が2%くらい低く、タンパク質も低く抑えているため、ふっくらボリュームある炊き上がりに。
  • 「普段『おかずだけでいい』と言う子どもが、なんとお替りしました」

◇食べてみました

  • もち米のような弾力が心地よく、ヤミツキに。
  • おこわ風の炊き込みごはんができる。
  • 甘味が強く濃い味にも負けないので、肉料理にもピッタリ。
  • 編集部が選んだおかずは、ちょっとリッチにローストビーフ【写真】。あと味も良く、食事の満足感が増しました。

まとめ(編集後記)

7種類のお米を研いでは炊いて味わい、また研いでは炊いて味わい……と、撮影日は“ごはん三昧”。思わず取材なのを忘れて黙々とほおばってしまうくらい、どの品種も名状し難いおいしさでした。お腹がいっぱいになってきても、もっともっと・違うおかずであと一口、とおかわりは止まらず。合わせて1升(約1.5kg)以上のお米を炊いたのに、なんと撮影が終わるころには編集部5名でほぼ完食しました。
ライフスタイルの変化に伴い、日本では近年、お米以外の主食に消費する金額が約2倍に上っています(※総務省調べ「家計消費状況調査結果 家計収支編/二人以上の世帯」より)。米離れが心配される一方、全国で丹精込めて作られているお米は、千差万別の好みもきっと叶う約400品種もあるのです! その中から7つをピックアップしただけでも、ここに紹介したバリエーション――もち米のようにモチモチの食感、おかずを引き立てるあっさりした味わい、見栄えも華やかな大粒など、実にさまざま。稲作農家の方や品種改良に取り組む方の気概に敬服します。食べずにいてはもったいない。ぜひ今年の新米で、食べくらべやお気に入り探しをしてみませんか。日本のお米と食文化の魅力を再認識できると思います。

〈お米にまつわるトリビア〉

◆日本米の種類

主食として日本人の食卓を支えてきたお米は、進化を重ね、今日全国で約400品種を数えます。食味やコシが際立つもの・香りを重視したもの・生育時に風雨で倒れにくいもの・食事制限を受けている方のために開発されたものなど、高付加価値米が続々と誕生しています。

◆お米の単位は尺貫法

1勺(しゃく) 約15g
1合(ごう) 約150g ※1合=お茶碗約2杯分。
1升(しょう) 約1.5kg
1斗(と) 約15kg
1石(ごく) 約150kg

◆世界各国のお米の収穫高ランキング

国際連合食糧農業機関「FAO統計データベース」[生産、作物、米(モミつき)2016年]

1 中国 2億950万3,037t
2 インド 1億5,875万6,871t
3 インドネシア 7,729万7,509t
4 バングラデシュ 5,259万t
5 ベトナム 4,242万7,229t
6 ミャンマー 2,567万2,832t
7 タイ 2,526万7,523t
8 フィリピン 1,762万7,245t
9 ブラジル 1,062万2,189t
10 パキスタン 1,041万2,155t
13 日本 804万4,000t

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