GLOBAL INDEX 2011 KUBOTA CORPORATE COMMUNICATION MAGAZINE
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1011 実際の2009年から2010年の販売状況を見てみよう。トラクタ・コンバインの合計新車販売は2009年から2010年にかけて約5倍に。ベトナム国内のトラクタ市場は年間約1万台に達したこともあるが、そのほとんどは、クボタ製品をはじめとする日本からの中古トラクタだ。トラクタの新車販売においては、自社中古品と競合するという悩ましい状況が生まれている。一方、コンバインは飛躍的な伸びを見せている。中国製メーカーのコンバインが数年前にベトナム市場に導入されたが、収穫の際のロス率(すべての穀粒のうち、刈り取り時の落下等により収穫されない粒の割合)の高さと故障の多さがネックとなって農家の評判は決して芳しいものではなかった。ベトナムでコンバインを評価する場合、そのポイントがロス率と耐久性である。ロスの軽減は収入増に直結するからだ。ちなみに中国製メーカー機と比べて、クボタのコンバインのロス率は半分以下といわれる。さらに、コンバイン年間稼働時間に関しては、2期作・3期作が多いベトナムは日本の米作農家の数倍とされるため、耐久性の高さは極めて重要だ(さらに、コンバインユーザーの多くが“賃刈屋”であることも大きな理由だが、それについては後に詳述する)。中国製メーカーに比べてクボタ製への性能と品質の評価は高く、それが販売数量を押し上げた原動力になっている。 Kubota Vietnam Co., Ltd.(KVC)工場の一角では、日本から派遣された ベテランエンジニアによって、 ディーラー所属の若いエンジニアらに 技術指導が行われていた KVC社長/鈴木聡司 岩崎ゼネラルマネージャー(左)と グエン・トー・ティン工場長(右)。 クボタの厳しい品質管理体制は KVCでもしっかりと受け継がれている Chapter.1 [食] メコンデルタの豊穣 Ⅰ

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