化学物質の管理

化学物質が人の健康と環境にもたらす悪影響を最小化するために国際的な枠組みづくりが進められています。クボタグループでは、化学物質の適正な管理と使用量削減に向けて継続的に取り組んでいます。

VOC排出量

2016年度の生産拠点からのVOC(揮発性有機化合物)排出量は707tで、前年度比8.6%減少しました。また、VOC排出原単位は前年度比5.5%改善しました。VOC排出量の減少は、国内の鋳物系生産拠点において生産量が減少したことが主な要因です。VOCを含む塗料・シンナー類の廃止や削減、VOCを含まないものへの切り替えなどの対策を継続して推進しています。

VOC排出量と原単位の推移

グラフ:VOC排出量と原単位の推移

※1 クボタグループでの排出量に占める割合が大きいキシレン、トルエン、エチルベンゼン、スチレン、1,2,4-トリメチルベンゼン、1,3,5-トリメチルベンゼンの6物質を対象としています。

※2 原単位は連結売上高当たりのVOC排出量です。

地域別VOC排出量(2016年度実績)

グラフ:地域別VOC排出量(2016年度実績)

事業別VOC排出量(2016年度実績)

グラフ:事業別VOC排出量(2016年度実績)

物質別VOC排出量(2016年度実績)

グラフ:処理区分別廃棄物等排出量(2016年度実績)国内

グラフ:処理区分別廃棄物等排出量(2016年度実績)海外

Voice塗装前処理液の変更やシンナー回収再生装置導入により化学物質使用量を削減

久保田発動機(無錫)有限公司(中国)では、生産工程における化学物質取扱量の削減に取り組みました。耐食性と塗料の密着性などを向上させるための塗装前処理では、これまで「リン酸鉄」処理を行っていました。「リン酸鉄」を含む廃水は、規制が厳しく処理後も排水が難しいため、濃縮後に産業廃棄物として委託処理しており、またこれにともない汚泥が発生していました。そこで、2015年11月より前処理液を「酸化ジルコニウム」処理へ変更しました。これにより、廃水中の有害なリン酸鉄はゼロとなり、廃水の委託処理量は製品1台当たりの約70%が削減でき、汚泥発生量も抑えることができました。

また同時期に、VOCを含む洗浄用シンナーの使用量削減のため、塗装調整室へのシンナー回収再生装置を2015年12月に導入しました。シンナーを回収し再利用する事で、製品1台当たりのシンナー使用量が約60%削減でき、これにともない使用後シンナーの廃棄量も約90%削減できました。

今後もさまざまな側面から、化学物質使用量の削減に総合的に取り組んでいきます。

写真:久保田発動機(無錫)有限公司
製造部 製造課
張 志華

Voiceゼオライトを使用したVOC除去設備の設置により、VOC排出量を削減

Kubota Baumaschinen GmbH(ドイツ)では、2016年10月より、塗装ラインの排ガスを処理するため、吸着材としてゼオライトを採用したVOC(揮発性有機化合物)除去設備を導入しました。

当工場では、塗装工程でVOCを含有する塗料やシンナーなどを使用しており、これらのVOCレス化によるVOC排出量削減に取り組んできました。

しかし、近年の生産製品ラインナップの拡充や増産、国内の法規制などを踏まえ、今後VOC排出による環境負荷が無視できないレベルになることを想定し、最新式のVOC除去設備を導入することにしました。

今回導入したVOC除去設備は、ゼオライトによるVOCガスの吸着と、セラミックを用いた蓄熱燃焼を組み合わせた濃縮燃焼方式で、塗装ラインの排ガスを効率的に処理することができます。設備導入にあたっては、複数の塗装ラインの稼動状況に応じて排ガスの処理風量を調節し、電力やガス燃料の使用量を制御できるようにするなど省エネを図りました。また、最終排気口には濃度計を取り付け、処理後のVOC濃度を監視できるようにしています。

この装置の導入により、VOCを90%除去できるようになりました。

今後も、工場の変化点を考慮し、適切な環境負荷削減対策を実施していきます。

写真:Michael KieborzKubota Baumaschinen GmbH
労働安全グループ長
Michael Kieborz

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PRTR法対象物質の排出量・移動量

2016年度のPRTR法対象物質の排出量・移動量は636tで、前年度比17.5%減少しました。また、PRTR排出移動原単位は前年度比14.7%改善しました。PRTR法対象物質の排出量・移動量の減少は、鋳物系生産拠点において生産量が減少したことが主な要因です。VOC排出量の削減と同様、PRTR法対象物質の削減対策を継続して推進しています。

※ 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律

PRTR法対象物質の排出量・移動量と原単位の推移(国内)

グラフ:PRTR法対象物質の排出量・移動量と原単位の推移(国内)

※1 拠点ごとの年間取扱量が1t(特定第1種は0.5t)以上の物質について集計

※2 原単位は連結売上高当たりのPRTR法対象物質排出量・移動量です。

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地下水の管理状況

過去に有機塩素系化合物を使用していた拠点における地下水測定結果は、以下の通りです。

地下水の管理状況(2016年度)

拠点名 物質名 地下水測定値 環境基準値
筑波工場 トリクロロエチレン 不検出(0.0001mg/ℓ未満) 0.03mg/ℓ以下
宇都宮工場 トリクロロエチレン 不検出(0.001mg/ℓ未満) 0.03mg/ℓ以下

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製品に含まれる化学物質の管理

欧州のREACH規則などの化学物質規制への対応として、製品に含まれる化学物質を把握し、適切に管理するためのルールを設定し、運用しています。

2010年度より、3つのレベルに区分して、製品に含まれる化学物質を管理しています。また、お取引先さまのご協力をあおぎながら、製品含有化学物質の調査をグローバルに進めています。

※ EUの化学物質の登録、評価、認可および制限規則

3つの管理区分

  1. 製品への含有を禁止する「禁止物質」
  2. 用途や条件によって製品への含有を制限する「制限物質」
  3. 製品への含有量を把握する「管理対象物質」

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