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クボタ技報 No.51 2018年 1月

特集テーマ「ICTで次世代農業をリードするクボタ」

クボタ技報51号では未来の農業の実現に向かい、「ICTで次世代農業をリードするクボタ」を特集テーマとしました。クボタは日本から世界に視野を拡げ、農業の発展に真摯に取り組んできました。各地域の農業事情を把握し、お客様が求める技術を生み出し、同時に私たちは未来の農業の姿を描きながら、これら技術を農業機械に展開してきました。創業以来127年間にわたって積上げてきた技術で「未来の農業」という壁に挑戦する姿を感じとっていただければ幸いです。

基調論文

クボタの次世代農業への取り組み

取締役専務執行役員 研究開発本部長 飯田 聡

日本農業は、高齢化による就農者の大幅な減少、農作物の輸入自由化などにより大きな転換点を迎えている。このような状況下で日本農業を発展させていくためには、それを支える担い手にとって儲かる魅力的なビジネスに変えていく必要がある。このためクボタは、次世代農業としてICT(Information and Communication Technology)やIoT(Internet of Things)を活用したスマート農業(①データ活用による精密化、②自動化による超省力化)の研究開発とその普及を進めている。クボタはこれまで、①精密化についてはKSAS (Kubota Smart Agri System)を、②超省力化については直進キープ田植機や自動運転トラクタ(アグリロボトラクタ SL60A)を上市してきたが、本稿ではこれらに取り組んできた狙いと研究開発の状況を述べる。更に、①②を連携させたスマート農業トータルソリューションの将来構想、その実現と普及に向けてクリアしなければならない課題を述べるとともに、海外展開の考え方を示す。

特集論文

M7トラクタ搭載オートステアの開発

トラクタ技術第二部/車両基礎技術部/車両基礎技術部

クボタは本格畑作市場用M7トラクタを投入する上で、重要な機能の1つであるオートステアを自社ブランドで開発した。開発においては競合他社との優位性を確保するため、自動走行精度やオートステアの導入方法、操作方法について着目した。また最新の安全規格であるISO25119をベースに新たな安全評価手法を確立し、オートステア使用時におけるユーザの安全を最大限に配慮したシステム設計を行った。量産開始以降、オートステアを搭載したM7トラクタは本格畑作市場で高い評価を受け、世界の農業に貢献している。

  • オートステア
  • GPS(全地球測位システム)
  • ISO25119
  • 本格畑作市場

直進キープ機能付田植機の開発

移植機技術部/機械研究第一部

近年の日本農業においては、熟練した技能を持ったオペレータの不足が問題となっており、解決のための一手段としてGNSS (Global Navigation Satellite System)を利用した作業機の自動操舵技術に注目が集まっている。特に田植作業は高い技術が要求される難しい作業であり、田植機の自動操舵技術には大きなメリットがある。しかし、既存の自動操舵技術を田植機に応用するためには、水田での作業精度や操作性、生産コストといった解決すべき課題があった。そこでクボタでは、「誰でも・簡単に・楽に田植えができる機械」をコンセプトに独自の技術開発を行い、安価かつ高性能な直進自動操舵機能(直進キープ機能)付き田植機を実用化した。本稿では、直進キープ機能の開発における技術開発について紹介する。

  • ロボット
  • 自動操舵
  • GNSS
  • GPS(Global Positioning System)
  • センサフュージョン

アグリロボトラクタの開発

トラクタ技術第一部/機械研究第一部/計測制御技術センター/車両基礎技術部

日本国内では農業人口の高齢化に伴い離農者が増加している。一方で、効率的かつ安定的な農業経営を目指す認定農業者の増加や農業経営の法人化が進みつつある。これら担い手による農地の集約によって営農規模の拡大が進む中、一層の生産コスト削減が求められている。次世代農業としてICT(Information and Communication Technology)を活用したスマート農業が推進される中、クボタはこれまでに担い手農家の生産の効率化と省力化を支援するためGNSS(Global Navigation Satellite System)を利用したスマート農業技術の開発を行っており、ファームパイロットシリーズとして自動操舵走行機能付き畑作大型トラクタと直進キープ機能付田植機を既に上市している。更なる高効率化、高精度化、省人化、軽労化を図るため、これまでの機能をより高度化したファームパイロットシリーズの第3弾として、監視下での無人トラクタの自動運転作業及び、無人トラクタを監視する有人トラクタとの2台協調作業を可能とするアグリロボトラクタを開発し、他社に先駆けて市場投入を行った。本稿ではアグリロボトラクタの概要と開発技術について述べる。

  • スマート農業
  • 自動運転
  • 制御
  • GNSS
  • 検知システム

KSAS 乾燥システムの開発

ポストハーベスト技術部

近年、IoT(Internet of Things)技術やビッグデータ解析技術などのICT(情報通信技術)の進化が著しい。一方、ミニライスセンタを自ら建設し、営農改善を狙う意欲的な担い手が増加してきている。そのため、クボタでは、ICTを活用しミニライスセンタの運用を支援するシステムの検討に着手し、2017年6月、「KSAS乾燥システム」を他社に先駆け市場に投入した。本論では,この「KSAS乾燥システム」の開発コンセプトや、提供機能を説明する。また、2016年に8ヶ所でシーズンを通したモニタテストを実施した。その結果から、本システムがポストハーベスト分野において、タンパク仕分等のICTを活用した新しい付加価値の提供が行えただけでなく、農家の収益改善に対する有効性も確認できた。

  • ミニライスセンタ
  • クボタスマートアグリシステム
  • KSAS乾燥システム
  • IoT
  • ICT

ウインチ型パワーアシストスーツWIN-1の開発

農業ソリューション技術部/機械研究第一部

急速な高齢化や労働力不足など、多くの課題を抱える日本の農業は変革の必要に迫られている。その解決策の一つは、農業での女性や高齢者の更なる活躍を促進することである。一方、機械化が進んだ日本の農業においても、特に野菜や果樹栽培では未だに人手に頼らざるを得ない重量物の運搬作業が多く残されている。収穫物が詰まった20kgにもなるコンテナを、地上から作業者の肩ほどの高さにまで積み上げる作業は、作業者の腰や腕、肩などの上半身に大きな負担となっていた。クボタは、これらの要求に応えるため、腰と上半身の両方をアシストするパワーアシストスーツの開発に取り組んだ。その結果、ウインチを備えた独自のアシスト方式を採用し、扱いやすい操作と制御、新素材の活用による機体の軽量化を実現したWIN-1を製品化し、2017年より販売を開始した。

  • パワーアシストスーツ
  • コンテナ
  • 積み上げ作業
  • 軽労化
  • ウインチ
  • 軽量化
  • 炭素繊維強化樹脂

特集技術レポート

  • 圃場水管理システム用電動アクチュエータの開発

一般論文

  • 北米向けM5 シリーズトラクタの開発
  • 北米向けゼロターンモア ZD シリーズの開発
  • 北米向けCTL SVL95-2s の開発
  • エンジンHILS システムの開発
  • PRO688Q 粟収穫キットの開発
  • ミドルレンジ重量フィーダの開発
  • 下水圧送管路における硫化水素腐食調査・診断技術の開発
  • 高効率型二軸スクリュープレス脱水機の改良開発
  • 省エネルギー化を実現するスマートMBR(SCRUM)の開発
  • 都市ごみ焼却炉におけるNOx 低減技術の開発

技術レポート

  • 大型コンパクト浄化槽KTZ 型の開発
  • KSIS 導入事例のご紹介

紹介記事

  • プラント市場向け樹脂配管材の可能性とクボタケミックスの取組み

組織・役職名は2017年12月時点のものです

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KUBOTA REPORT 2017

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