<講評> 大津皇子の悲劇、万葉の舞台でもある二上山をかすめて沈もうとする夕日とそれに照らされて赤く染まる雲、そして手前に広がる菜の花畑にこの頃の大和盆地を流れる穏やかな春の風を感じ取ることができます。古代の人々も眺めたであろうこの美しい夕焼け空に感動してシャッターを切り、雄大な作品に仕上げて見せた作者の撮影力を評価します。