GLOBAL INDEX 2012 KUBOTA CORPORATE COMMUNICATION MAGAZINE
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15 震災によって、改めて日本の農業が抱える課題が顕わになったといえる。また一方で、“福島の農業”が厳しい局面に立たされていることにも触れておきたい。それは地震と津波の直接被害と原発事故による農業被害が日々拡大している状況にあるからだ。関係者によれば、現在、福島産の米はJAなどの「倉庫に山積み」状態にあり、市場に流通しているものは限られている。それは原発事故による“風評被害”がもたらしたものだ。放射性物質が検出されていないと認定されても、“福島産”というだけで市場=消費者が拒否している現状がある。震災後、“絆”という言葉が巷に溢れ返ったが、こうした現状をみれば、もう一度我々一人ひとりが、自身の問題として震災と向き合わねばならない。※10:農業や水産業などの第一次産業が食品加工(第二次産業)・流通販売(第三次産業)にも業務展開する経営形態バイパスの山側(西側)。整備された農地が広がる。「鉄コ」の作付けは、こちらの山側で行われた(福島県相馬市の小島 良金さんの農地)バイパスの海側(東側)。津波が押し寄せた農地は、再生のための基盤整備が進んでいない収穫を終えた小島さんと談笑する(株)福島クボタ業務部長・三瓶 賢一(左)、クボタ機械サービス(株)ソリューション営業推進部ソリューショングループ長・吉川 清信(中)クボタ・グループ社員の腕に付けられている復興支援バッジ相馬市の農家・小島 良金さん。すでに次のビジョンに向けて動きだしている

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